ヘビーユーザーから見たGunosy批判
Gunosyが炎上しているらしい、ということを本日のGunosyの推薦記事「なぜ『Gunosy』か、『はてなブックマーク』か、というおかしな話になっているのか?」経由で知りました。炎上ネタ系は、上記記事内で紹介されていた↓のエントリーなどご参照。
・[衝撃]Gunosyはただの「はてブ拡張サービス」だった?衝撃の分析まとめ
・Gunosyのレコメンドエンジンの仕組み解説 - ベンチャー・アンダーグラウンド
Gunosyについては、年初のエントリー「Gunosyが示す新たなブログの時代の可能性」で書いたように、僕自身重宝していますし、このサービスが広がることへの大いなる期待もあります。その立場からすると、これらの批判がどうもピンときません。
<Gunosyが「はてブ拡張サービス」というのは筋違い>
僕身は、はてなブログユーザーですが、はてブ(はてなブックマーク)ユーザーではありません。ということで、今日のはてブ人気記事をチェックしてみました。
50記事ある中で食指をそそる記事は2本のみ。うち1本はいつも見ている「Chikirinの日記」なので、実質良かったなというのは1本だけ。
一方、今日のGunosyの推薦記事の中だと、24記事中5記事「面白そう」と思い、開けています。
大体、一日平均で5~7記事程度は開けている感じですから今日が特別だったというわけではなく、「はてブ拡張サービス」という印象は全く覚えませんでした。
おそらく批判されている方々は、そもそもよく見る記事がはてブで人気になるような記事なのではないか、というのが私の仮説です。はてブで人気になる記事というのは、かなりサンプルバイアスがかかっているようい思いますし、そういうエントリーを好んでいると推薦される記事も同じような傾向になってしまうということなのでしょう。はてブがまさに「自分新聞」足り得るのであれば、Gunosyまでは必要ないでしょうし、冒頭の推薦記事でもあるように、「Gunosyが許せないなら黙って使うのやめりゃいいんだよ」ってだけのことだと思います。
<Gunosyをうまく使いこなすには“調教”が必要>
カープの話題を出しているのに野球の記事は拾わないというような話もありましたが、これについては僕も似たようなことを感じています。僕の場合、SNSではMessageLeafとは別のメディカル・インサイトの事業がらみで医療関係の情報を数多く出していますし、TwitterやFacebookのつながりで医療関係者は多数いますが、不思議とGunosyは医療系の記事はあまり拾ってきません。
半年使ってみての印象からすると、Gunosyのレコメンデーションは、SNS上での活動よりもGunosyの中でどの記事を見ているか、というのがより重要な鍵になっている気がします。
僕にとってはむしろこれは好都合です。なぜなら、医療情報のニュースだと、おそらく別のソースで大概チェック済みのものが多いと思われるからで、この場合自分の好みと「被らない」ことがむしろ重要なのです。Gunosyからは、医療以外の興味深い記事(僕の場合は、ブロガー論とかベンチャー経営とか)を見たいのです。
そう考えていくと、Gunosyの使い方のコツは、推薦記事の中で興味を持つ記事をともかくきちんとクリックして読んでいって、レコメンデーション・エンジンを“調教”することにあると見ています。この辺は、開発者の方々に是非お話を伺ってみたいところではありますが(笑)
<Gunosyさんへの改善要望>
最後に、とはいえGunosyにも改善して頂きたいところはあります。半年使ってみて、段々と「セレンディピティ」が少なくなってきていると感じています。というのは、Gunosyで知り得たブログが累積してくると、推薦記事のうちブログについてはかなりの部分がそれらで埋め尽くされてくるからです。また、そもそも雑誌やニュースサイトの記事が以前より増えてきた気も。
「雑誌やニュースサイトの記事というよりはブログ記事と巡り合いたい」とか「3割はそれまで見なかった新しいブログを入れてほしい」、というような自分の嗜好をうまく反映してもらえるようになると、更に良質な体験が期待できると思いますので、是非ご一考頂ければ嬉しいです。
でもGunosyさん、炎上するくらい存在感が出てきたという事は、それだけ人気のサービスになってきたという事ですから、今回の騒動を良い糧に更に大きくなっていってください!