エゴと公共善の同期~まつもとゆきひろさんインタビュー記事より~
まつもとゆきひろさんの「エンジニアtype」でのインタビュー記事が文句なしに素晴らしいと感じました。
http://engineer.typemag.jp/keyperson/2012/07/matz.php
特に共感できたのが↓の下りです。
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(「少々意地悪な問いですが、一般的に、自ら何かを生むよりも流行を追従してお金をもらう方が楽じゃないですか。なぜ、それでも新しいものを生み続けようと思うのか。」という問いに対し)
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ただ、本音で言うと、僕は理不尽なことが嫌いだからでしょうね。
ほかの人は僕とは違う考え・価値観で生きていて、他人が作るソフトウエアには、僕からすると「何でこういう仕組みになってるんだ?」、「ちょっと使いづらいんだけど」と思う部分が必ずあるわけです。
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単純に、僕は他人のエゴを強要されるのがイヤなだけ。必要であれば自分で手を加えたいし、自分で改善したい。
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プログラミング言語の世界では神様みたいな方のモチベーションの源泉が、「自分がやりたいようにやりたい」というエゴにある、というのがすごく腑に落ちました。そして大事な点が、「少しでもプログラマーに理不尽なことを強いる部分を減らしていきたいから、今でも携わり続けている」というまつもとさんの言葉にあるように、エゴが公共善にもつながっているということです。
レベルは違うかもしれませんが、MessageLeafをやっている一番のモチベーションの源泉が、「こういうフィードバックの仕方・され方を実現したい」という思いにあります。自分のそのエゴが、ウェブサイトの作者と読者の間に新しいポジティブな関係性を生み出すことに貢献できたら、これ以上の幸せはありません。