使ってみてわかったMessageLeafの特徴その1:「深い、ポジティブ寄りのフィードバック」
Google+の開発者として知られるポール・アダムスの「ウェブはグループで進化する」を読みました。
全体として結論めいたものが書かれているというよりは、「こういう考え方が重要になってくるよ」というものがばらばらと入っているためか、帯の印象ほど衝撃を受けるような本ではありませんでしたが、それでも重要な視点は与えてもらいました。
一つは150人くらいの規模の親しい仲間のグループ(クラスターと言い換えても良いと思います)が今後情報伝達のカギになり、グループによって反応する情報が変わってくる、という話。もう一つは、個々人が周囲に持つ人間関係を考える時に、「強い絆」「弱い絆」の2層に分けてそこから受ける影響の違いをよくわかっておくべき、という話です。
そんな話を考えていくうちに、MessageLeafがやっていることって何なのだろう、一体他のプラットフォームと何が違うのだろうということを、「どんな情報を(What)」「誰から(from whom)」「誰に向かって(to whom)」の3つの視点で改めて見つめ直してみました。以下、主に自分たちの現状の体験を基にした考察であり、今後色んなユーザーが新しい使い方をされることが十分ありえることはお断りしておきます。
<「深いポジティブ寄りのフィードバック」がMessageLeafの真骨頂>
MessageLeafは基本的に固有のウェブサイト(コンテンツ)を通じての作者と読者の1対1のコミュニケーションを前提としています。作り手は、あるコンテンツが出来上がったら、通常何らかの形でFacebookやTwitterなどのソーシャルメディア上でコンテンツが出来上がったことを告知しますので、同じプラットフォームからもフィードバックが入りますし、コンテンツを載せたページ経由でコメント欄やMessageLeafからもフィードバックが入り得ます。「はてな」だったら、「はてブ」もあり得ますね。
ではどんな情報がフィードバックされるのか、を「深度」と「ポジティブ度」の2つの軸で整理してみると、↓のような感じになります。
Facebookは「いいね!」に代表されるように、基本的に比較的手軽なポジティブ・フィードバック中心のフィードバックがされるプラットフォームです。後述しますが、比較的強い絆の友人・知人中心で構成され、なおかつ周りの目があるので、まあそうなるでしょう。
Twitterは、ポジティブ・ネガティブ両方のフィードバックがあり得ますが、140字という制限もありますので、「深度」としては浅いのが特徴です。
さらに、ブログのコメント欄やはてブは、やはりポジティブ・ネガティブ両方のフィードバックがありますが、「深度」も様々。これは、Twitterと同様に匿名性が利く一方で文字数制限が特にないためと思われます。
ではMessageLeafはと言うと、ポジティブかネガティブかで言えば間違いなくポジティブ寄りになります。これは、読者側がFacebookアカウント名と写真を作者側にオープンにしているためと思われます。また、単にポジティブなものだけでなく、建設的批判であったりここはこうした方が良いのではないかという提案だったりという、中間的な色合いのメッセージも結構入ります。もう一つの特徴は、極めて「深い」メッセージが多いこと。特に、倉貫さんの書いている「Social Change!」(http://kuranuki.sonicgarden.jp/)に入るリーフは、力の入った長文がかなりの比率であり、「嬉しいし、絶対にきちんと返事したい」という思いになるそうです。
ということで、MessageLeafの第一の特徴は「深い、ポジティブ寄りのフィードバック」が入ることでした。次回以後、「誰から」「誰に向かって」という観点での特徴を考察します。